私の地元では、中学2年の14歳になる年を記念して少年式というものが行われる。昔の成人式だ。
私の中学校では、着物体験だったり、凧上げだったり、いろんな伝統文化に触れるというテーマで少年式を行うのが恒例となっていた。
その中で私は、校内将棋大会に出ることにした。16人参加のトーナメント形式である。私は、昔、祖父に教えてもらってルールをなんとか覚えているくらいのレベルだった。
それでも、持ち前の負けん気で絶対に優勝するぞと決めた私は必死でどうしたら勝てるか考えた。
そして、私はひとつの作戦を思いついた。将棋には攻め方のマニュアルのようなものある。定石だ。
数えきれないほどある。それをいくつか中途半端に覚えるよりも、自分に合う定石をひとつ選んでそれを徹底的にものにするのが私の作戦となった。
将棋で、くやし涙流したな~↑ここみたいになると嫌だなって思ったので。
色々試した結果、「穴熊」という守備をメインの定石が、諦め悪く我慢強い自分に一番合っているなと分かった。
そう決めてからは、2週間という限られた時間の中で、友人や家族を相手に何回も何回も「穴熊」を打った。
その努力の成果もあって、見事優勝することができた。この経験は今でも自分の大切な宝物になっている。
選択と集中。これがこの後の人生を支える礎となっていくのであった。
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